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今週のコンパクトシティ関連ニュース(2024年5月26日~6月1日)

今週発表されたコンパクトシティ関連のニュースをお届けします。

2車両を1人で遠隔監視…京急と東急が共同でバスの自動運転実証

概要

京浜急行バスと東急バスは、バス業界で初めて共同で自動運転の実証実験を開始しました。この実験は1週間行われ、横浜市の能見台地域と川崎市の麻生区の虹が丘で自動運転バスが周回します。実験の目的は、遠隔監視者の負荷や社会受容性を検証し、自動運転の実用化を目指すことです。

監視者は京急グループ本社から遠隔で2台の自動運転バスを管理します。今回の実証実験は、京急バスにとって初めての試み。運転者不足と高齢者の移動手段としての地域循環バスの需要を背景に、自動運転技術を用いて解決策を探ります。実験では、レベル2の自動運転が使用され、将来的にはレベル4の無人運転も視野に入れています。

解説

東京都市圏にて無人運転バスが実験的ながら走り始めました。最高時速19キロメートル、8人乗りの電気自動車が走ります。

このうち能見台は京急沿いのベッドタウン、虹ヶ丘はあざみ野と新百合ヶ丘のちょうど真ん中にある交通空白地を走ります。虹が丘はコンパクトシティでも「nexus構想」の場所として紹介しました。

コンパクトシティが「行政」目線で「トップダウン形」とするなら、その周辺区域では「住民」目線の「ボトムアップ」です。

削減される行政サービスを補うべく、住民が自主的に行政サービスの一部をボランティアのような形で行う必要がでてきます。東急は交通の会社として、将来的に衰退が予測される地域に、なんとか交通を残したいということでしょうか。過疎地域におけるソリューションと思われがちな「無人運転」ですが、いわゆるニュータウンのような今後衰退が見込まれる地域においても、有効な交通手段になりうるということでしょう。

参考

https://newswitch.jp/p/41753

「車」から「人」中心へ、歩きたくなるまちづくり広がる…歩道拡幅や広場整備に国交省が補助

概要

「ウォーカブル区域」を設ける自治体が急増し、100を超えた。国土交通省は、歩道の拡幅や広場の整備、緑化などの費用を半額補助し、人中心の街づくりを推進。

2020年度は31市区町だったが、今年は102市区町に拡大。姫路市は歩道を拡幅し、駅周辺の通行量や地価が上昇している。

また、高松市では歩行者天国の実験が行われ、再開発が進む。

解説

コンパクトシティでよく見られる「歩いて暮らせるまちづくり」が一層進みます。

日本の自治体は1700以上あるため、まだまだこれからとも言えますが、今後の「ゼロカーボン」「人口減少」という課題を解消するには有効な施策です。これからも「ウォーカブル区域」は増えていくことでしょう。

参考

https://www.yomiuri.co.jp/national/20240601-OYT1T50077

LRT西口側延伸で質問書 反対の市民団体「バスで十分」

概要

栃木県宇都宮市の市民団体が、次世代型路面電車(LRT)のJR宇都宮駅西口側延伸に反対し、市長と市議会に質問書と要望書を提出した。市民団体は、延伸による渋滞やバス路線への影響を懸念し、西口側の利便性は現行のバスで十分と主張。また、LRTの珍しさによる一時的な乗客増加が見込まれるが、持続的な需要は期待できないと指摘している。

解説

実は宇都宮LRTは高い評価を受ける一方で、沿線以外の住民からはメリットがない、ムダだ、という意見が寄せられていました。

そのため、延伸についても決して一枚板では無いと思います。

ただし、街の中心に人を集め、街を活気づけつつ行政コストを抑えるという意味で、LRTは少なくとも東武宇都宮駅や市役所の近くまで延伸されるべきでしょう。

参考

https://www.asahi.com/articles/ASS5Y3TFLS5YUUHB001M.html

「地域の公共交通リ・デザイン実現会議 とりまとめ」を公表します

引用

地域の公共交通リ・デザイン実現会議(議長 斉藤 鉄夫 国土交通大臣)では、今後、地域の移動手段(地域交通)をどう維持・確保し、より利便性・生産性・持続可能性の高い姿へ再構築(リ・デザイン)していくか、その前提となる多様な関係者の連携・協働をどのように創り出し、進化(深化)させていくか、という点を中心に、地域の実情に知見を有する有識者や本問題に関係の深い12府省庁によって6回にわたる検討を行ってきました。
 これまでの議論を踏まえ、地域の多様な関係者の連携・協働により、持続可能な地域交通の再構築を実現するための方策をとりまとめましたので、公表します。

概要

人口減少が進み、鉄道・バスの廃線が進みます。乗客不足ももちろん、運行・保守要員も足りません。これをなんとか現代に最適化させるための関係者会議がこれまで6回実施され、その結果が公表されました。

特に過疎化のすすむ地域では「地域のあらゆる輸送資源を総動員」せよ、という、なんとも物々しい言い方をしています。一方でライドシェアやオンデマンド交通、モビティティハブの強化といった、時代を前に進めるために必要な制度についても大まかな方向性が示されており、向こう10年ほどの交通市場を先読みした資料になっていると言えます。

詳しい記事を追って公開予定です。

参考

https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo12_hh_000366.html

https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000211.html

https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/content/001745857.pdf

「第26 回(2023 年)まちづくり・都市デザイン競技」における 「国土交通大臣賞」受賞作品の決定 茨城県土浦市「土浦駅前通り周辺地区」(約20.6ha)

引用

まちづくり・都市デザイン競技(主催:(公財)都市づくりパブリックデザインセンター)は、毎年6月の「まちづくり月間」の関連表彰の1つとして、地域にふさわしい整備構想とまちのデザインについての提案を広く一般から募り、活力があり、また美しい景観を備えたまちづくりを実現することを目的として、平成10 年度より毎年実施しているものです。
 この度、審査委員会における審査を経て、第26 回(2023 年)の「国土交通大臣賞」受賞作品が決定しましたので、お知らせいたします。

解説

茨城県土浦市の再開発案コンペです。競技へのエントリーが 60 グループあり、最終的に提出された応募作品数は 41 作品でした。

受賞したのは大成建設株式会社のプロジェクトです。

土浦駅は茨城県のなかでも人口が6番目に多く、特急も停まり、駅前に市役所がある面白い街なのですが、肝心の駅周辺がけっこう寂れています。駅前に市役所があるのも、もともと「そごう」誘致の予定がバブル崩壊でポシャり、なんとか迎え入れたイトーヨーカドーも撤退、しかたなく市の施設を持ってきたという経緯があるため。

そこで、街を横断する川口川(Google mapでは「桜川」)沿いを再生、亀城公園までをウォーカブルな街にしようという試みです。

このプロジェクトがそのまま実現するわけではありませんが、アイデアとしてまちづくりに反映されていく可能性は大いにあるため、注目です。

参考

https://www.mlit.go.jp/report/press/toshi08_hh_000076.html

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001745150.pdf

ABOUT ME
isuta
1995年生まれ。中学時代にブログを立ち上げて以降、ずっとライター。 東海地方出身。少年時代に親しんだ鉄道路線や百貨店が次々廃止になり、衰退を目の当たりに。地方を元気にする手法としてコンパクトシティを広めようと思い立ち、「日本をちいさく良くする」「日本をリユースする」をテーマに本メディアを鋭意制作中。

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