実例

福島再開発その2:福島市編 2026年、駅と駅前こんなに変わる!

福島県福島市。この街は4年掛けて大きく変わろうとしています。駅前には大型の複合施設ができ、さらに山形新幹線に大規模なテコ入れが入ることで、アクセス性も変わります。一方で福島県ならではの立地から、再開発の難しさがあります。

福島市の沿革

前回、福島県には明確に主役となる街(プライメイトシティ)がなく、福島市の人口はいわきや郡山に劣ると書きました。

それでも福島県が県庁所在地になったのは理由があります。江戸から明治に切り替わる際、現在の福島県はまず「若松県」「磐前県」「福島県」の3つに分かれました。現在の会津、浜通り、中通りに該当します。

そのなかで福島市が県庁所在地となった理由は明らかではありません。一説には会津が明治政府に反抗的であったこと、浜通りの交通が貧弱だったこと、郡山が現在ほど栄えておらず、福島は仙台にも近く商業が盛んだったことなど、いろいろな事情があったようです・

なにはともあれ、福島市には県の機関のみならず国の出先機関も集まり、明治期には産業で栄えるなどの歴史を経て現在にいたります。

福島で始まった再開発

そんな福島は2011年の震災を乗り越えて現在も一定の賑わいを見せていますが、震災前後で県の人口は20万人減り、一方で高齢化率は高まっています。

また日本経済新聞によると、福島駅前の歩行者・自転車は2015年と比べ、2020年は23%減少し、1.37万人でした。

こうした変化に対応するべく、福島市では再開発が進みます。

福島市では2018年に「風格ある県都を目指すまちづくり構想」を発表。この構想では、福島駅周辺の東西交通を充実させ、駅周辺の開発を進めるとともに、県庁・市役所と、福島市のシンボル「信夫山」との連携を充実させようという試みです。まさにコンパクトシティの思想が盛り込まれていると言えます。

そこへ2021年に「ふくしま田園中枢都市圏」という構想が持ち上がり、福島周辺の9市町村が連携を宣言しました。今後、各都市の強みを活かしながら圏域を盛り上げていくとしています。

また、時期を同じくして福島の表玄関である福島駅の改良と、老舗百貨店「中合」の跡地を活用した駅東側の再開発を進めています。

福島のコンパクトシティ施策

「福島市都市マスタープラン」では2037年に向けた計画を示しています。これによると2040年の推計人口は現在の約30万人から約22.6万人まで減り、65歳以上の高齢者は約39.8%になるとしています。

こうしたことから都市のコンパクト+ネットワーク化を進めていく計画で、駅周辺へ都市機能を集積するとしています。

駅東口に多機能ビルを建設

※画像は福島駅東口地区市街地再開発事業より引用

その軸としているのがコンベンションホールの設置です。

2018年から進めている福島駅東口の再開発計画では、駅の東口に複合ビル建設を進めています。

複合棟は駅前通り・平和通りに挟まれた12階建て。商業施設・ホテル・コンベンションホールが入る予定です。

地上1・2階の部分に商業施設が入り、駅から出てきた人を向かえます。

肝となるコンベンションホールでは4階から9階までのフロアを活かし、1500席程度のホールと、3000平方メートルの展示会場が入ります。コンベンションホールのほか、5~7階にオフィス、8~12階にホテルが入ります。

商業施設は駅前通りに面し、隣接する駐車場棟まで一直線にテナントが入ります。イベントスペースも儲けられ、来客を街の奥へ誘導する力を持ちそうです。具体的なプランは不明ですが駅前公共空間を「賑わい染み出すテラス」と名付けています。どういったもてなしを計画しているのか気になるところです。

また複合棟に加え、住宅棟の整備も開始します。13階建ての分譲マンション108戸が整備予定で、こちらは駅から一番離れた平和通り沿いに整備される予定です。

住宅棟は駅から2~3分、となりに商業施設もある好立地かつ景観も申し分ないものになりそうで、福島駅再開発の目玉として羨望の声をあつめるのではないでしょうか。とはいえ目の前に高架の道路が通り、地上部分含めて計6車線の交通量という騒がしさをどう解消するのか注目したいところです。

既存ビルの取り壊しは2022年から始まっており、2024年に解体完了、新ビルは2026年に完成予定です。

駅の変化 山形新幹線が改良に

また見逃せないのが山形新幹線の改良です。こちらも2026年に完了予定で、山形新幹線の利便性が高まりそうです。

これがなかなかトリッキーで、現在14番線から出ている奥羽本線へのアプローチ線に加え、11番線側にもアプローチ線をつくるというものです。奥羽本線から分岐してまず新幹線の下をくぐり、奥羽本線と跨線橋の上をまたぎ新幹線に接続します。すごい急勾配と急カーブになりそうです。

アプローチ線によって、これまで14番線でしか発着できなかった山形新幹線が、のぼり11番線にも入線可能に。乗り場がわかりやすくなるほか、新幹線の上下線をまたぐ必要がなくなり、ダイヤ乱れにも対応しやすくなります。

また車両も更新します。現在E3系で運用されている山形新幹線に、最新のE8系を導入。定員は少し減りつつ、大型の荷物置き場や全席コンセント設置、最高速度の向上を予定しています。今年から試運転が始まり、2024年から運行開始します。

路線改良とセットで、新幹線の時短や本数増加にも期待したいところです。

まとめ

福島県の再開発計画は下記のように進む予定です。

・2022年 再開発開始
・2024年 山形新幹線E8系運行開始
・2026年 駅東口再開発終了&山形新幹線アプローチ完成

百貨店閉店から完成までの空白の4年が目下の課題です。

日本経済新聞によると大学生向けのイベントに10万円を補助する施策を打ち出し、さらに商工会議所もイベント備品のレンタル料金補助を開始。すでにサッカーのパブリックビューイングイベントなどが地元の有志によって行われています。

2022年から2026年までが再開発のピークであり、正念場です。

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参考
「E8系」ってどんな新幹線!?山形新幹線の新型車両
https://tetsudo-shimbun.com/article/topic/entry-1968.html

『福島駅東口地区第一種市街地再開発事業』事業計画変更認可のお知らせ
https://www.nomura-re.co.jp/cfiles/news/n2022061302050.pdf

福島駅上りアプローチ線工事状況
https://interlocking.hateblo.jp/entry/2022/11/30/232701

福島駅東口再開発 2026年度に複合ビルがオープン予定
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20220530/6050018684.html

福島駅前再開発で空白4年間 若者巻き込みにぎわい創出
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC18BKK0Y2A111C2000000/

福島市
https://www.city.fukushima.fukushima.jp/

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