PR

雑記:なぜ自分が「コンパクトシティ」というサイトを作ったかと、何をしたいか。

こんにちは。多木です。この記事はこのサイトを作った理由について、自分の考えをまとめるために書いています。

日本は「街を小さくしなければいけない」時代に突入

このサイトを作った理由はシンプルで、これほど人口減少が明らかになっている時代なのに「コンパクトシティ」にフォーカスしたサイトが存在しないためです。

うちのサイトが「compact-city.com」というベタなドメインを2021年にもなって取得できたのも、その裏付け。(ちなみに「compactcity.com」は海外のサイトで2023年11月現在も売られていますし、「compactcity.jp」のドメインは存在しません。うちと似たサイトをやりたい人がいたらご検討を)

日本の人口は2011年以降、14年連続で減少しています。2023年1月時点での日本の人口は約1億2242万人で、昨年よりおよそ80万人減少しました。

コンパクトシティは人口減少社会に対し、シンプルで、脱炭素やサステナブルを提案しつつ、より街を現代的に、小さく且つ良くしていく、素敵な取り組み。いまの自治体のキーワードの1つにもなっています。

コンパクトシティのメリットや実例は、こちらに詳しく書いていますが、これからも広がっていくでしょう。

その情報をまとめ、発信していく場として、「コンパクトシティ」というサイトはあります。出産の支援や移民といった人口増加策がうまくいなかい以上、こうした縮退の考えはさらに
重要度を増します。

問題:どこまで行っても、儲からない。

日本はこれまで、拡大することで成長してきたんだと思います。一方で平和裡に街を小さくできた時代はありません。かならず戦争や疫病などのトラブルによって強制的に街が滅び、結果として小さくなったばかりなのではないでしょうか。

前例がない上に、これまで大きく膨れたものを小さくしていく、それをビジネスで解決するという取り組みは、これまでありません。

たとえば誰も使わない空き家を高く買取る業者や、郊外戸建てに住む人に町中心部のマンションを渡すようなビジネスは、経済的に成立しません。あったらもうとっくに誰かやっています。

このサイトも、いちおう広告を貼ってはいますが、年間の広告収益は2000円程度です。

コンパクトシティは、とにかく儲かりにくい。社会課題という大きなビジネスチャンスが埋もれておきながら、誰もその可能性を見いだせていないのです。

問題:自治体相手では、力が足りず動かない。

上記の考えから、当初このサイトは、自治体や不動産、鉄道事業者など、まちづくりに携わる人にダイレクトに届けるべきだろうと考えました。

コンパクトシティはいま日本の自治体で最も必要とされている政策である一方で、もっともハードルの高いものであると考えています。

まず、利権が絡みます。各地の自治会長などに「お前の街は小さくなれ」といえる首長はおそらくいません。駅前の再開発やLRTの敷設なども、多額のお金、土地の交渉、その他さまざまな膝を突き合わせる形でのやり取りが必須でしょう。

また住民にとっても不利益です。「このエリアは市街化調整区域になるからお前の土地の価値はない」「このエリアのインフラは縮小するから来年からお前んちの電気と水道は使えなくなる」といえる自治体の人はいないでしょう。

バックボーンに、憲法第22条(居住、移転・職業選択の自由)があれば尚更。どこに住むか選べるのは国民の権利なので、自治体がそれを阻むことは無理です。

どうしても、個々人が自発的に街の中心部に来ないといけないわけです。

やりたいこと

その上で、このサイトを今後どうしていきたいか。

短期的なフェーズでは、広告収入などをアテにした記事や動画の発信がテーマになってきます。

一方で、今後考えられるのは、下記の取り組みです。

個人から、日本を変える

「未来に先回りする思考法」(著者:佐藤 航陽さん)によると、「変化のスピードは①消費者②法人③行政・司法」だ、としています。まず個人が変わり、その動きをみた会社が変わり、最後に自治体が動くのです。

そのため、まず個人の行動変容が肝心になってきます。

とはいえ、「移住」関連のサービスがうまくいっているとは思っていません。東京から地方に出るのは、地面から空に飛び立つのと同じように、重力が強すぎる、と感じます。

そのためまずは、地方が地方都市をコアにした形に変わっていくために、個人に行動変容を起こす働きかけをするべきだと考えました。

このサイトでは、各地の自治体がコンパクトシティに対してどのような考えを持っているか?ということ、そしてそれに向けて何をしているか?という、過去にメディアがまとめてこなかった情報を発信しています。一人でできるのはそれくらいです。

コンパクトシティ×ビジネスを柱に

将来的に理想とするのは「ほぼ日」型です。「コンパクトシティ」(このサイト)を柱に、いろいろなサービスがひも付き、関わる人の暮らしを下支えするものになるべきだという考えです。

例えば、ご近所間限定のカーシェア。従来のカーシェアは会員であればだれでも好きな車に乗れますが、これをエリア、さらに加えれば知り合い限定に貸せる仕組みであれば、誰が借りたかわかり、借りた側は知り合いの車に変なことはできませんから、よりカーシェアは身近になります。

あるいは、街の中心でイベントをしたい人と、その場所をマッチングさせる、土地のレンタルプラットフォーム。

駅チカにフォーカスした不動産の情報サイト。さらに引っ越しや仕事探しもできるサービス。空き家を取り壊したり、利活用できるポータルサイト。また、自治体や不動産、鉄道会社や各小売店の店舗開発責任者に向けた、有料かつプリント版の「コンパクトシティ」。こうしたものが「コンパクトシティ」を軸に関わり合えば、消費者の行動変容を加速できるものと考えています。

じゃあ遠回りせずにそういうプロダクト、作ればいいじゃん?と言われるわけですが、ライター10数年の自分には、逆に遠回りです。理系スキルが心の底から羨ましいぞ。

日本をちいさく、良くする

最終的に、日本が世界のなかでもコンパクトシティ先進地域になっている姿が理想です。数十年の単位で見ていくと、中国をはじめ日本以外の国も高齢化がどんどん進みます。

そういったときに「日本に学べ!」「日本をもっと知れ!」というトレンドになってくれれば、コンパクトシティというサイトをやってきた価値というのも、形になっていくと思っています。

そこで、皆さんにお願い。
・アイデア
・人手
をください。

どういったサービスが求められているか?
どういったサイトの設計やサービスを作っていくべきか?というアイデアを多くの人から分けてほしいんです。

ライティングや調査が好き、取り組みが面白い…と思ったら、自分宛てにメールやDMで感想をください。一緒にやっていきたいという連絡も歓迎です。

ABOUT ME
isuta
1995年生まれ。中学時代にブログを立ち上げて以降、ずっとライター。 東海地方出身。少年時代に親しんだ鉄道路線や百貨店が次々廃止になり、衰退を目の当たりに。地方を元気にする手法としてコンパクトシティを広めようと思い立ち、「日本をちいさく良くする」「日本をリユースする」をテーマに本メディアを鋭意制作中。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です